日本に在留する外国人は、在留資格のいずれか1つを有している必要があります。
在留資格は、原則、1人1つであり、1人が2つ以上の在留資格を有することはできません。

各在留資格は活動内容に制限があるものが多く、適法に日本に在留するためには各在留資格の制限内で活動しなければなりません。

例えば、「留学」の在留資格で日本に在留する者が、学校に在学せずに日本で就労を目的とする滞在をすることなどは許されません。
「日本で活動できる範囲を変更したい」と考える場合、在留資格を変更する方が多くいらっしゃいます。

下記では就労できない在留資格から就労できる在留資格に変更する場合についてご説明します。

就労できない在留資格から就労できる在留資格に変更したい

就労できる在留資格とは

「外交」「公用」「教授」「芸術」「宗教」「報道」「高度専門職」「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」「介護」「興行」「技能」「技能実習」の18種類が就労できる在留資格(いわゆる就労ビザと呼ばれるもの)です。

「文化活動」「短期滞在」「留学」「研修」「家族滞在」の在留資格にて日本に在留しており、就労を希望する場合は、就労可能な上記18種類の在留資格のいずれか1つを取得する必要があります。
また、これらの在留資格で日本に滞在している場合でも「資格外活動許可」を受ければ、一定の範囲で就労が可能です。

ワーキングホリデーなどを含む「特定活動」については、法務大臣が特に活動を指定する在留資格です。

「永住者」「日本の配偶者」「永住者の配偶者等」「定住者」の在留資格を保有している場合、活動内容に制限はありません。

就労できない在留資格から就労できる在留資格に変更するには

「文化活動」「短期滞在」「留学」「研修」「家族滞在」「特定活動」のいずれかで日本に在留している場合、就労を希望するのであれば在留資格を変更する必要があります。

各在留資格には、学歴要件や職歴要件等の規定が設けられていますので、好きな在留資格を自由に選んで申請できるというわけではありません。

在留資格変更手続きを行う場合は、虚偽申請等の疑いを持たれないよう、申請取次弁護士等の専門家に相談の上、適切な在留資格に対して適法に申請を行うことをお勧めいたします。

在留資格変更許可申請とは

現時点で有している在留資格を別の在留資格に変更することです。

在留資格の変更を受けようとする外国人は、法務省令で定める手続により変更を行う必要があります。
法務大臣は当該外国人が提出した文書により在留資格の変更を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り許可します。

「短期滞在」の在留資格で在留している場合、法務大臣はやむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないとされています。

在留資格変更許可申請を行って在留資格取得をするためには、法務大臣に「変更を適当と認めるに足りる相当の理由」や「やむを得ない特別の事情」を認めてもらう必要があります。

申請取次弁護士等の専門家は、在留資格変更許可申請に必要な書類と合わせて「意見書」等を提出し、許可の確率を高めるよう努めています。

在留資格変更許可申請における注意点

1 在留資格要件に適合しているかどうか十分に確認すること

変更する在留資格の要件に適合しているかを十分確認することが在留資格変更許可申請で最も注意すべき点です。

在留資格変更許可申請を行った場合は、判定日または従前の在留期間の満了の日から2か月を経過する日のいずれか早い日までの間は、日本に在留できます。

つまり、在留資格変更許可申請が不許可となった場合は、すでに持っていた在留資格の有効期限は切れ、新たに申請した在留資格は不許可という結果になってしまいます。

そのため、在留資格変更許可申請は早めに情報を集めて申請へ向けて準備することはもちろん、必要に応じて申請取次弁護士等の専門家に意見を求めることが大切です。

2 パスポートや在留カードは提示でよい

パスポートや在留カードは提出資料ではなく、提示資料となります。
「提出」とは、相手に渡すこと、「提示」とは、相手に見せることを指します。
つまり、パスポートや在留カードは、提出する必要はなく、提示でよいということです。

そのため、在留資格変更許可申請中であっても、再入国許可を得ることで出入国が可能となります。

3 在留資格認定証明書の交付は覊束行為である

在留資格変更許可申請の許可・不許可は法務大臣の広範な裁量に委ねられています。
しかし、在留資格認定証明書の交付は覊束行為(自由裁量の余地のない行為)とされています。

上記の内容を踏まえると行政側は在留資格認定証明書の交付申請が行われた場合には必ず交付しなくてはならないことになりますが、実務的には在留資格認定証明書の証明対象についての立証責任は当該外国人にあり、在留資格認定証明書交付に際して必要書類と合わせて追加資料を提出しなくてはならない場合があります。

まとめ

在留資格変更許可申請の際に申請に不備があったり虚偽の申請を行ってしまったりした場合には、取り返しのつかない事態になってしまうこともあります。

現行の法律では、不法な手続や虚偽の申請など過去に少しでも誠実さに欠ける行為があった場合、日本での在留資格は許可されないとする判例が多くあります。

そのため、在留資格変更許可申請を含む出入国在留管理庁(旧入国管理局)への申請は、十分な知識を持つ専門家へ依頼するのが最良であると言えます。

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